ネイル検定コラム

【2022年】ネイリストになるには | 具体的な4種の方法・必要な資格・費用など詳しく解説

ネイリストの女性

ネイリストになるには、専門の知識や技術の習得・資格試験の合格といったいくつかのステップを踏む必要があります。今回はネイリストになる方法について、ルートや必要な資格・ネイリストの働き方や給与についてまで、知りたい情報をくわしくまとめました。「ネイリストを目指したい」という方は是非読んでください。

【この記事がおすすめな人】
・ネイリストを目指しているが、具体的な進路がわからない
・ネイリストになるために、どういった方法があるか知りたい
・ネイリストになるために必要な資格を知りたい
・ネイリストの技能試験の概要を知りたい
・ネイリストの仕事内容や給料について知りたい

ネイリストになるために必要な基本ステップ

ネイリストになる方法にはいくつかの選択肢がありますが、確実に必要なのが次の3ステップです。

  1. ネイルの知識・技術を習得
  2. ネイリストの資格を取得
  3. ネイルサロンへ就職

 

1.ネイリストの知識・技術を習得

未経験から就職できるサロンも存在しますが、多くの店舗では”即戦力”採用が基本。就職までにネイリストとしての基本的な知識・技術は、ある程度習得しておく必要があります。ネイリストについて学べる専門学校やスクールに通い、教養と実技の両方を学ぶ方が多い印象です。

2.ネイリストの資格を取得

実はネイリストの活動に資格は必須ではありませんが、基本的には働く=取得することが前提と考えるべきでしょう。最近は「JNECネイリスト検定(旧JNA)」「JNAジェルネイル技能検定」の2つを、応募資格の必須条件とするサロンが非常に多いためです。また資格を所持していることで、同業者はもちろんお客様からも信頼されやすくなるという利点もあります。

3.ネイルサロンへ就職

もちろんサロンへ就職せず、最初からサロンを開業する道もあります。ただ基本的には一度サロンスタッフを経験し、技能や接客・仕事のこなし方などを一通り身に着けてから、次のキャリアを検討するのがおすすめです。ネイルサロンの現場で培った経験は、独立・美容系のメーカー就職・ネイル講師など、その後のどのキャリア選択にも活かすことができます。

ネイリストになる方法、王道の4パターン

専門学校生の写真

ネイリストになるための主な方法としては

  • 美容専門学校に入学して技能試験に合格し、就職する
  • ネイルスクールに通って技能試験に合格し、就職する
  • 通信講座を受講して技能試験に合格し、就職する
  • 独学で技能試験に合格し、就職する

の4つがあげられます。このうちネイル関係者の視点からおすすめなのは「美容専門学校」「ネイルスクール」の2つです。というのも、一緒に受講する同期と情報共有や相互にモデル練習ができ、個人より短期間で技能を効率よく習得しやすいためです。

以下ではそれぞれの特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。

1.美容専門学校に入学して技能試験に合格し、就職する

1つ目は高校卒業後に美容専門学校の「ネイリストコース」などに入学し、ネイル技能試験に向けて学ぶ方法です。多くの専門学校では、ネイルだけでなく美容に関する総合的な知識をトータルで学ぶことが可能です。そのため在学中に「エステティシャン」や「スタイリスト」など、ネイリスト以外の道を選択できるという強みがあります。

多くの学校では昼間課程(2年~)・夜間課程(2年~)・通信課程(3年~)の3種類があり、より技能を深く学ぶのであれば前者2つがおすすめです。

美容専門学校のメリット・美容についてトータルで学ぶことができる
・在学中、ほかの美容家の仕事へ進路変更がしやすい
・ネイル技能検定の対策や就職サポートが受けられる
・「〇〇専門学校の生徒」という肩書きが就職で有利になる場合も
・同じ目標の仲間とリアルで交流しながら学べる
美容専門学校のデメリット・学費が高額になりがち
・最低2年以上の期間が必要
 美容専門学校の料金・2年制で150~300万円ほど

2.ネイルスクールに通って技能試験に合格し、就職する

2つ目はネイルスクールに通って、ネイル技能試験に向けて学ぶ方法です。ネイルスクールでは「ネイリストになるための知識・技能習得」に特化しているため、ネイルについてなるべく短期間に効率よく学びたい方におすすめです。「全30回 / 120時間」など、事前に決められた受講回数と総計時間から判断する場合が多いです。

ネイルスクール受講内容の例

・ネイル知識
・ハンドマッサージ
・ネイルケア
・カラーリング
・ネイルアート
・チップラップ
・シルクラップ
・実技テスト
・接客マナー講習
・ネイリスト検定対策授業 など

また時間の調整が効きやすいため、働きながらや大学へ通いながらでも受講できる点もスクールの強みです。「週3回、夜間で」「土日のどちらか」など、多様なカリキュラムの中から通いやすいものを選択できます。またスクールによっては「予約制のフリータイム制」など、個人に合わせて時間を自由に決められるところもあるようです。

スクールのメリット・ネイルについて短期で効率よく学べる
・時間の調整が効きやすく、働きながらも通える
・美容専門学校に比べると学費が安い場合が多い
・「ネイル検定2級」「サロン就職」など、目的別にコースを選べる場合が多い
・年齢層が広く、歳を重ねても気兼ねなく通える
スクールのデメリット・ネイルについて以外の知識や技能は、基本学べない
・スクールによって講義や技術の質・内容にバラつきがある
スクールの料金・5万円~100万円程度と幅が広い
・カリキュラム内容や回数、スクール規模による

 

3.通信講座を受講して技能試験に合格し、就職する

3つ目は通信講座を受けて、ネイル技能検定を受講する方法です。有名なものでは「ユーキャン」「ヒューマンアカデミー」などが、ネイリストの通信講座を提供しています。

通信講座のメリットは、手ごろな価格帯で、場所を問わずネイルについて学べるということです。例えば家事や育児で家を空けづらいママさんや、平日は仕事で忙しいOLさんなどには丁度良いでしょう。一方で基本的には教材やDVDを見ながら個人で学ぶことになるため、専門学校やスクールに比べ「実技面の習得」が難しい点がデメリットです。

通信講座のメリット・専門学校やスクールに比べ、費用がかなり安い
・自宅やカフェなど場所を問わず学べる
・時間の自由がきくため、家事や仕事と両立しやすい
通信講座のデメリット・練習モデルを探すのが大変
・実技の習得が難しい
・ちょっとした疑問を誰かに相談できない
・美容専門学校やスクール独自の、検定試験や就職に関するノウハウなどが学べない
・基本的には就職サポートがない
通信講座の料金・3万円~20万円ほど
・ネイルチップやLEDライトなど、ネイル用品を付けるかで価格に違いがある

 

4.独学で技能試験に合格し、就職する

4つ目は完全独学でネイルについて学び、技能試験を受けるという方法です。「費用がかからない」というメリットはあるものの、知識・技能・接遇面など、すべてを独学で習得するには人並み以上の努力や工夫が必要となります。お客様の大事な爪を扱う職業として、基本的に独学はおすすめしません。

独学のメリット・費用がかからない
独学のデメリット・カリキュラムに沿った教養が身につかない
・教材や道具をすべて自分で揃える必要がある
・技能試験の勝手やノウハウがわからない
独学の料金・0円(備品費のみ)

 

お金がないけどネイリストになりたい場合、どうすればいい?

「学費を工面するお金がない」という方でも、本気でネイリストを目指すのであれば独学以外の方法を取りたいところです。

金銭的に懸念のある方の中には「1年間、ネイルスクールに通うためのお金を貯めてから受講した」「一時的に実家へ帰省し、家賃代を浮かせてもらった」「なるべく学費の安いスクールを厳選し、消耗品はメルカリなどで未使用品を買いそろえた」などの工夫をされている方もいらっしゃいました。

ネイリストになるために取るべき資格3つ

ネイル検定の赤ネイルの試験イメージ

ネイリストを目指す上で取得したい資格は「JNECネイリスト技能検定」「JNAジェルネイル技能検定」「I-NAIL-Aジェルネイル技能検定」の主に3種類です。特に「JNAジェルネイル技能検定」「JNECネイリスト技能検定」の2つは就職時の必須要項としているサロンも多いため、優先的に資格取得を目指したいところです。

以下では、それぞれの資格の概要や受講要項について見ていきましょう。

JNECネイリスト技能検定とは

公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが主催する「JNECネイリスト技能検定」は、ネイリストとして必要な知識・技能の習得を総合的に評価する資格試験です。ネイリストの育成を目的としており「ネイリスト検定」とも言われます。

試験は1~3級まであり、それぞれ実技試験と筆記試験があります。2・3級は年に4回、1級は年に2回ほど試験が実施されます。中でも合格率40~50%程度の1級・2級試験では、入念な事前準備と反復練習は必要となります。

試験会場札幌、盛岡(4月・10月)、仙台、東京、名古屋、新潟、金沢、大阪、広島、高松、福岡、沖縄
受験資格■1級:2級資格取得者
■2級:3級資格取得者
■3級:義務教育終了者
合格率
(2019年時点)
■1級:44.1%
■2級:50.2%
■3級:91.2%
合格基準
(1~3級で共通)
実技試験:38点以上/50点
筆記試験:80点以上/100点

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JNAジェルネイル技能検定とは

NPO法人 日本ネイリスト協会が主催する「JNAジェルネイル技能検定」は、ジェルネイルに関する教養や技能の習得評価する資格試験です。「ジェルネイル検定」とも言われます。

初級・中級・上級の3段階が設けられており、それぞれ実技試験と筆記試験があります。試験回数はいずれの階級も年2回の開催です。またネイリスト技能検定を取得することで、初級・中級の実技試験第一課題を免除されるといったシステムもあります。

試験会場札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡
受験資格■上級:中級資格取得者
■中級:初級資格取得者
■初級:義務教育終了者
実技試験
第1課題免除
■初級:ネイリスト技能検定試験(JNEC主催)の3級以上、もしくは国際ネイリスト技能検定試験3級の取得で実技試験第1課題を免除
■中級:ネイリスト技能検定試験(JNEC主催)の2級以上を取得することで、実技試験第1課題(ネイルケア)を免除

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I-NAIL-Aジェルネイル技能検定試験とは

NPO法人インターナショナルネイルアソシエーションが主催する「I-NAIL-Aジェルネイル技能検定試験」は、ネイルのプロフェッショナル養成を目的とする資格試験です。

  • ネイルスペシャリスト技能検定試験
  • ジェルネイル技能検定試験

の2種類の試験があり、両者ともにネイルサービスの操業力を問う筆記・技能試験となります。

試験会場東京、札幌、 名古屋、大阪、福岡のいずれか(開催月によって変更)
ネイルスペシャリスト
技能検定試験
「A級」「SA級」「PA / AA / AAA級」 の3種類の試験がある。ネイルサービスにおいて必要な知識と技術の習得を目的とした試験。
ジェルネイル
技能検定試験
「3級」「2級」「1級」 の3種類の試験がある。ジェルネイルの正しい知識・技術の習得を目的とした試験。

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ネイル検定に合格するには道具選びも重要

ネイル検定アイテム

3種のネイル検定に合格するには、検定対応の専門機材・道具を使用する必要があります。各検定によって必要な道具は異なるため、試験内容に応じて早めに取り揃えましょう。

ナチュラルフィールドサプライでは、「JNA」「JNEC」「I-NAIL-A」のネイル検定用品すべてを揃えることが可能です。

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ネイリストの仕事内容について

働くネイリスト

就職後に「想定と違った」というミスマッチを招かないためにも、ネイリストの仕事内容や1日の働き方を知っておくことが大切です。店舗で働くネイリストの場合、業務内容は大きく分けて「お客様への施術」と「備品準備や掃除などの雑務」との2つにわけられます。

施術面の仕事内容一覧

「ネイリストの施術」と聞くと、ジェルネイルのデザインを思い浮かべるのが一般的かもしれません。実際には割れた爪やグリーンネイルへの対処、ハンドマッサージや角質とりまで仕事内容は多岐にわたります。

■爪のケア

・爪の形を整えて表面を磨く
・甘皮のお手入れ

■ネイル

・ポリッシュ(マニキュア)
・アート
・長さだし(スカルプ)
・ジェルネイル
・フットネイル

■その他

・手の保湿ケア(パラフィン+マッサージ)
・オーダーチップの作成
・角質とり(足の裏・かかと)

 

雑務面の仕事内容一覧

技術面以外にもネイリストには様々な業務が存在します。予約の隙間時間や開店・閉店後の時間をうまく活用して、効率的に業務をこなすことが求められます。

■開店前(朝)の仕事

・店内の清掃
・備品の補充、お手入れ
・温かいオシボリの補充

■営業中の仕事

・電話での予約対応
・メール・LINEなどで、お客様へ前日の予約確認
・棚卸し(在庫確認から消耗品の発注まで)
・スタッフのシフト作成
・売上報告、経費報告
・店内のポップやチラシ、ポイントカードなどの作成
・後輩の指導
・SNSなどの更新
・施術中スタッフのアシスタント
・サンプルデザインチップの作成

■閉店後(夜)の仕事

・翌日のカルテの準備
・使い終わったネイル用品の消毒
・道具の片付け

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店舗ネイリストの給与と働き方

給与明細の画像

ネイリストの働き方として、最も一般的なのが「ネイルサロンにて、ネイリストとして雇用される」形式です。雇用形態は「正社員」「契約社員」「パート・アルバイト」のいずれかで、業務時間も店舗によって大きくバラつきがあります。土日祝日のほうが来客数が見込めるため、一般的には平日休みが中心となるサロンが多いです。

また2020年時の厚生労働省の調査によれば、ネイリストの平均年収は310万円平均月収は22.3万円ほどであり、おおよそ20代女性の平均収入と同程度の数値となっています。

(出典:令和2年賃金構造基本統計調査

その他にもネイリストには、以下のようなキャリア選択のバリエーションがあります。

ネイリストとしての働き方

・ネイルサロンのスタッフ
・出張ネイリスト
・個人サロンを経営
・ネイルスクール講師
・ネイル用品を扱うメーカー就職

自分の適性に応じて、ネイリストの資格を活かした働き方を選ぶのがおすすめです。

まとめ

施術するネイリスト

今回は「ネイリストになるには」というテーマで、ネイリストになるまでの道筋や必要な資格、ネイリストの働き方などについて解説いたしました。

【この記事のまとめ】

  • ネイリストになるには「知識・技術の習得」「資格の取得」「就職」の3ステップが必要
  • デビューまでには「美容専門学校」「スクール」「通信講座」「独学」の4パターンがある
  • 技能レベルのアップには、対人で学べる「美容専門学校」「スクール」が特におすすめ
  • ネイリストに資格は必須ではないが、取得した方が就職に有利
  • 特に「JNECネイリスト技能検定」「JNAジェルネイル技能検定」の2級までは取得すべき
  • ネイリストの仕事は施術~雑務まで幅広い
  • 平均給与は310万円ほど
  • ネイリスト資格を活かし、店舗スタッフ以外の働き方も可能

 

ネイリストは決して華やかなだけでなく、デビューまでに地道な苦労やたくさんの練習が必要な仕事です。一方、お客様にたくさんの笑顔を提供できる魅力的なお仕事ですので、ぜひ諦めずネイリストへの道にチャレンジして欲しいと思います。

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